富山寺概要: 藤居山富山寺の創建は神亀元年(724)、藤居村(後の藤井村、現在の富山城周辺)を巡錫で訪れた行基菩薩(奈良時代の高僧)によって開かれたのが始まりとされ、藤居山富山寺(ふせんじ)と称していました。当地域の最古の真言宗寺院として寺運が隆盛し、平安時代末期には木曽義仲が戦勝祈願を行い、最盛期には千石町まで参道が延び坊舎が軒を連ねていたそうです。その後、諸説ありますが天正9年(1581)に佐々成政が富山城を居城として改修した際、又は、慶長2年(1597)に前田利長(前田家2代)が富山城が与えられ近世城郭として整備された際に現在地である富山市古鍛冶町に境内を移され寺号を普泉寺と改称しています。
古くから富山市内の産土神である日枝神社(主祭神:大山咋神・大己貴命)と神仏混合し例祭の際は御旅屋として神輿が渡御したとされ、明治時代初頭に発令された神仏分離令後に分離しています。明治43年(1910)4月に富山との地名に由来したとも伝わる旧寺号である富山寺に改称しています。北陸白寿三十三観音霊場第29番札所。山号:藤居山。宗派:真言宗。
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