常楽寺(富山市)概要: 法界山常楽寺は富山県富山市婦中町千里に境内を構えている高野山真言宗の寺院です。常楽寺の創建は大宝2年(702)、文武天皇(第42代天皇・在位:697〜707年)の勅願により行基が開いたのが始まりと伝えられています。
仁寿2年(852)に常楽寺の寺号を賜ると寺運も隆盛し最盛期には七堂伽藍が建ち並び1千余りの宿坊末寺があったと伝えられています。戦国時代に入ると上杉謙信(関東管領、越後国守護、春日山城の城主)や武田信玄(甲斐国守護)が越中に侵攻し多くの堂宇、寺宝、記録などが焼失し一時衰退します。
江戸時代に入り寛永16年(1639)に富山藩(藩庁:富山城)が立藩すると藩から庇護され寛永年間(1624〜1644年)に再興されます。
常楽寺の寺宝である木造十一面観音立像は藤原時代前期に制作されたもので像高184.5p、杉材、一木造り、木造聖観音立像は像高185.8p、栴檀材、一木造り、両像とも大正15年(1926)に国宝に指定され現在は国指定重要文化財に指定されています。
常楽寺本堂は木造平屋建て、宝形造、桟瓦葺き、桁行6間、張間6間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内部の内陣には本尊である大日如来像が安置されています。新西国観音三十三札所第25番札所。北陸三十三観音霊場第29番札所。山号:法界山。宗派:高野山真言宗。本尊:大日如来。
常楽寺:上空画像
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