杉原神社(富山市)概要: 杉原神社は富山県富山市八尾町黒田に鎮座している神社です。杉原神社の創建は不詳ですが一説には崇神天皇10年(紀元前88年)大彦命が勅命を受けてこの地を訪れた所、流行病が蔓延していた為、巨木に対し病気快癒を祈願を行い見事病を抑えた事から住民達は巨木を神聖視して祠を建立し祀ったのが始まりと伝えられています。
ただし、杉原神社の由来については諸説有、この地の開発神である辟田彦・辟田姫を祭ったとも、大宝2年(702)に杉原彦命、木祖神を勧請したとも、天平2年(730)に当地の郷長とされる小右衛門が守護神として屋敷内に勧請したとも云われます。
当初は辟田の社と称していましたが天平2年(730)に勅により越ノ國社と社号を改称し木祖神を祭神に定めたとされます。貞観5年(863)に、越中国正六位上、杉原神に従五位下が授けられ(天平5年に正一位を授けられとも)、延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳には式内社として記載されています(周辺に杉原神社の社号の神社が三社あり本社は黒田と田屋の2説があります)。
延喜式内社の論社である杉原神社の拝殿
戦国時代に上杉謙信(関東管領、越後守護、春日山城の城主)の越中侵攻の兵火により境内が荒廃し、元文5年(1740)にも火災により社殿が焼失しましたが、その都度再興しています。
江戸時代初期の寛文年間(1666〜1672年)から神仏混合し別当には長久寺があたり、享保年間(1716〜1735年)に神官家の野上氏が当地を去った為、以降は長久寺が単独で祭祀を取り仕切りました。
明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され神社として独立し明治41年(1908)に村社に列しました。
杉原神社拝殿は木造平屋建て、入母屋、正面千鳥破風、銅板葺き、平入、桁行4間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造板張り。本殿は覆い屋内部の為不詳。祭神:杉原大神、誉田別命、建御名方命、菅原道真、水分神。
杉原神社:上空画像
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