千光寺(魚津市)概要: 小川山千光寺は富山県魚津市小川寺に境内を構えている真言宗の寺院です。千光寺の創建は奈良時代の天平18年(746)に名僧として知られた行基菩薩により開かれたのが始まりと伝えられています。
大同元年(806)、経田浦の漁師によって偶然金銅千手観世音菩薩立像と大威徳明王像の2体が網にかかり当寺に納められました。中世は寺運が隆盛し境内には七堂伽藍と16坊を擁する大寺として名を馳せましたが、貞治元年(1362)桃井直常(足利氏の一族で越中守護にも任ぜられた事もある。)によって焼き討ちあい多くの堂宇、寺宝、記録などを焼失します。
その後再建再興されましたが天文20年(1551)に上杉謙信(当時長尾景虎)の越中侵攻により魚津城の城主が千光寺に逃げ込んだ為、再び兵火により焼失します。その後、千光寺と心蓮坊・光学坊が再建され慶長年間(1596〜1615年)に蓮蔵坊が再興しました。
千光寺の寺宝である金銅千手観世音菩薩立像(33年に1度御開帳される秘仏)は鎌倉時代に制作されたもので像高37p、台座24pと小形ですが全国的にも高い評価を受けている金銅仏として貴重な事から昭和59年(1984)に富山県指定重要文化財に指定されています。千光寺本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、妻入り、間口4間、奥行き5間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り。山門は切妻、桟瓦葺き、三間一戸、八脚単層門、左右には仁王像が安置されています。
北陸白寿三十三観音霊場第32番札所(札所本尊:白寿観音)。北陸三十六不動霊場第21番札所(札所本尊:不動明王)。越中一国三十三観音霊場第32番札所。山号:小川山。宗派:真言宗。本尊:観音菩薩。
千光寺:上空画像
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