旧沢崎家住宅(魚津市)概要: 旧沢崎家住宅は安政年間(1854〜1860年)に建てられた木造平屋建て(中2階、屋根裏が有り炭や薪などの収納に利用されていた)、入母屋、茅葺、桁行6間(約11m)、梁間3間半(約6m)、平入、正面の縁側に桟瓦葺きの下屋庇がある建物です。
外壁は杉皮貼り、軒下だけが真壁造り土壁鏝押え、特に仕上げがなく、基礎は礎石に乗せるだけの当時の新川地方山間部の一般的民家だったと思われます(当地区では杣を生業とした樵が数多く住んでいました)。
内部は広間(オイ:板間、囲炉裏付)を中心に右側(上手)に畳敷きの座敷と寝室(ねま)を配し、左側(下手)が土間(ニワ)空間(上部が中2階)になっていて奥には台所(水屋)や風呂などの水回りとなり外部から水を引き込んでいました。
江戸時代後期に建てられた山間部一般住宅でほとんど手が加えられていない建物としては富山県内でも貴重な存在で昭和49年(1974)に富山県指定有形文化財に指定されています。当初は片貝川上流の平沢集落に建てられていましたが昭和48年(1973)に魚津歴史民俗博物館敷地内(天神山城の城跡)に移築保存され、施設に一部として一般に公開されています。
旧沢崎家住宅:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-富山県教育委員会・魚津市教育委員会
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