加賀藩旧本陣座敷(射水市小杉町)概要: 加賀藩旧本陣座敷の建物は江戸時代初期の寛文7年(1667)、加賀藩の小杉宿本陣となった寺林長左衛門家(屋号:下條屋)が主屋に隣接して建てたものです。
加賀藩は寛永16年(1639)に支藩である富山藩の立藩に伴い、本城が置かれた富山城の城下町を通過していた北陸道(北陸街道)の経路変更を余儀なくされ、寛文2年(1662)に新たに小杉宿を開宿し、寺林長左衛門家が本陣職に指定されました。
本陣は参勤交代などで藩主など身分が高い人物が宿泊や休息で利用する施設の事で、当時は身分に応じて建物の意匠や構造が異なっていた為、主屋の隣に御殿棟を増築する必要性があったと思われます。建物は木造平屋建て(1部2階)、切妻、桟瓦葺き、内部の座敷には床の間が付き、釣天井や長押、釘隠しなど格式の高さが窺えます。
明治時代に入り宿場制度が廃止になり無人になると明治22年(1889)から大正12年(1923)の間小杉役場の施設として利用され大正13年(1924)に現在地に移転し平成19年(2007)まで加茂社社務所として利用されました。
加賀藩旧本陣座敷は北陸街道の本陣建築の遺構として貴重な存在で昭和33年(1958)に射水市指定有形文化財に指定されています。
加賀藩旧本陣座敷:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-射水市教育委員会
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