民芸合掌館(旧山岸家住宅)概要: 旧山岸家住宅は江戸時代末期の文久2年(1862)に、富山市山田数納(旧山田村数納:現在廃村)に建てられた木造3階建、合掌造り、茅葺、切妻、平入、建築面積247.3u、外壁は上部が真壁造り、土壁鏝押え、下部は縦板張の建物で竣工には8年の歳月を要したそうです。豪雪地帯の建物であることから屋根が急勾配で雪が積もらないようにし、養蚕の為、屋根裏は3層に分けられていてそこで蚕が飼育されていました。
柱や梁などの主要部材はヒノキ材の太材が採用され、屋根の茅は施工性や伸縮性を考慮して縄とネソ木によって結束され、各部材の接続部も金物を使用しない工法を取り入れています。内部は向って右側1/3は土間で「どま(作業場)」と「うしごや」、「ふろば」があり、中央には「板の間(3間×4間、囲炉裏付)」、「いま」、「だいどころ(ながし付)」、左側には「ざしき(畳敷17.5帖、床の間、仏壇付)」、「しょさい(畳敷6帖)」、「和室(畳敷6帖)」などがあります。昭和43年(1968)に現在地に移築され民芸合掌館として一般公開されています。
民芸合掌館:上空画像
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