福町神明宮(小矢部市)概要: 福町神明宮の創建は不詳ですが伊須流伎比古神社(能登国石動山鎮座:現在の石川県鹿島郡中能登町、延喜式式内社、能登国二宮)の分霊が勧請されたのが始まりと伝えられ元亀年間(1570〜1573年)には合該山僧徒によって奉際されていました。
古くから糸岡郷一之宮、周辺33ヶ村の総社として広く信仰され、室町時代末期には木舟城(富山県高岡市福岡町木舟)の城主前田右近大秀継(前田利長の叔父)の祈願所として崇敬庇護されています。天正13年(1585)に小矢部川の大洪水により社殿が大破し境内が荒廃した為、天正15年(1587)に現在地に遷座し社殿が造営されました。
元禄16年(1703)に伊勢神宮外宮(三重県伊勢市)の分霊を勧請合祀しています。古くから神仏習合し別当寺院として「超蓮寺」が祭祀を司ってきましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色が一掃され社号を「神明宮」に改称、明治6年(1873)には村社に、明治15年(1882)には郷社に列しています。
社宝である"宇多国宗"は天文6年(1537)に制作されたもので長さ69.4cm、反り2.8cm、宇多国宗作、越中刀剣史上貴重な遺物として昭和42年(1967)に富山県指定重要文化財に指定されています。祭神:天照皇大神、豊受大御神。
福町神明宮:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(由緒)-福町神明宮社務所
・ 現地案内板-富山県教育委員会・小矢部市教育委員会
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