廣野家(滑川市)概要: 廣野家住宅の建物は大正3年(1914)に深井家住宅として建てられたもので木造2階建て、入母屋、桟瓦葺き、妻入、建築面積77u、屋根には若干むくりが付き、軒が深く、中川沿いには出格子が設えられ、道路側の1階には大きく下屋を張り出し建物の正面性を強調しています。棟梁は宮大工の岩城庄之丈があたり数奇屋風書院造りの建物が川面に写し出される様子は風情が感じられます。
隣接する廣野医院は昭和7年(1932)に建てられたもので木造2階建て入母屋+寄棟、桟瓦葺き、建築面積59u、外壁は正面がモルタルで仕上げられ、その他は下見板張りになっています。縦長の開口部や特徴ある棟飾り、腰壁の洗い出しなど当時の洋風建築の要素を取り入れています。
廣野家住宅は大正時代に建てられた近代和風建築の遺構で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」、廣野医院は昭和初期の病院建築の遺構で「造形の規範となっているもの」との登録基準を満たしている事から平成12年(2000)に国登録有形文化財に登録されています。
廣野家:上空画像
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