片掛町並み(神通峡・富山市)概要: 片掛は飛騨街道の面影を残す集落です。宿場町ではありませんが早くから人や物資の輸送にあたる牛役を納入し、小菅峠前の集落だった事から宿泊や休息に利用する人達も多かったとされます。又、神通峡の中でも対岸までの距離が短かった事から、吉野の大岩から籠の渡しが掛けられ交通の要衝となっていました。
片掛銀山は集落に大きな富をもたらし西念寺(浄土真宗本願寺派:※勧学恵航著述集は富山市指定文化財)や大淵寺(曹洞宗:軸装般若十六善神絵像は富山市指定文化財)、円龍寺(浄土真宗大谷派)、八坂社といった寺院や神社が建立されています。片掛銀山が最盛期だった頃には300戸余の家屋が建ち並んでいたそうですが、昭和15年(1940)に飛騨線(鉄道)が猪谷まで開削されると、猪谷の方に商業の集積が行われ衰微しました。
|